本書のねらい(書籍の「前書き」より)
本書は、センター試験数学II、II・Bの過去問による演習問題集である。筆者が教鞭をとっている予備校で用意した共通テスト対策講座での補充演習プリントを編集して本書が出来上がった。
基礎運用の定着やブラッシュアップを目的とし、
短時間で高速処理が要求される共通テスト対策への橋渡しとなるような演習書
となっている。私大対策や国公立2次対策にも十分使える内容である。
扱っている内容は以下の通りである。
- 第1章:複素数・高次方程式
- 第2章:図形と方程式
- 第3章:三角関数
- 第4章:指数・対数
- 第5章:微積分
- 第6章:数列
- 第7章:ベクトル
- 第8章:推測統計
※ 一部、レイアウトの都合上、原題から表現の修正を施した箇所がある。
本書の構成と利用法
各単元(章)ごとに10題ずつ、学習効果が期待できる効率の良い演習ができるよう問題を配列した。
1題ずつ丁寧に学習を進めてもらい、10題やり終えれば、単元の基礎事項はほぼ網羅でき、計算力もかなり身につくことであろう。
はやく解く力を身につけたいと思っている受験生には、本書の問題を何度も繰り返し解いてもらいたい。「一度解いたことがあるから答えを知ってしまっている、だから解く意味はない」などと思ってはいけない。
高速処理の感覚を知りさらにそれに磨きをかけていくには、同じ問題を何度も解く方がよいのだ。
はやく解くリズムを身体感覚として体に染み込ませるのである。それが本書の最大の狙いである。
演習する際には、自分なりの目標時間を定めよう。扱う問題にもよるが、たとえば、1回目は15分、2回目は13分、3回目は10分などと設定し、緊張感をもって本番同様の精神状態で取り組むとよい。
付録として、背景事項やテクニカルな内容の解説も掲載している。指導者の方にも十分読み応えがある内容となっているであろう。受験生はより一層深く理解へ到達する参考に、また、指導者の方は日々の指導の参考にしていただければ幸いである。