2017年11月実施『阪大入試実践模試』の感想
理系数学レベル一覧
大問
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配点
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LV(LVとは?) |
1
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40
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3 [ (1)3, (2)3 ]
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2
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40
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4 [ (1)1, (2)3, (3)4 ]
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3
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40
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3.5 [ (1)3.5, (2)3.5]
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4
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40
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3.5 [ (1)2, (2)3, (3)3.5, (4)3 ]
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5
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40
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4 [ (1)2.5, (2)3, (3)3.5, (4)4 ]
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感想
【全体として】
難問はなく、全ての問題が差のつく問題だったため、合格ライン付近の受験生の間で大きく差がつきそうなセットです。数学の得意な受験生は高得点が狙えたのではないでしょうか。
予想合格ボーダーラインと安全圏を200点満点として大雑把に見積もると次の通り。
予想 |
一般の理系学部 |
医学部
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ボーダー
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LV3までを8割程度得点し、LV3+を2割程度得点する
(40+18+0+18+18)×0.8
+(0+0+40+22+10)×0.2
=89点 |
LV3+までを8割程度得点し、LV4を2割程度得点する
(40+18+40+40+28)×0.8
+(0+22+0+0+12)×0.2
=140点
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安全圏
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LV3+までを全て得点する
40+18+40+40+28
=166点 |
LV3+までを全て得点し、LV4を5割程度得点する
(40+18+40+40+28)×1.0
+(0+22+0+0+12)×0.5
=183点 |
※ 第4問(4)は前の設問が解けていないと扱えないため、LV3.5扱いとして計算しています。
※ 配点は予想です。公式のものではありません。
【第1問】
(1)難しくはありませんが、差がつく問題です。正しく要求を読み取って解答すれば何ということはないのですが、最初だからとあわてて突っ走ると、無駄な計算に時間を浪費して試験全体に打撃を与えてしまいそうです。
(2)地道に計算しても問題なく結論が得られますが、図の状況を確認しながら読み取っていけば、幾何的な性質を利用して作業量を大幅に減らすことが可能です。
ヒント:メネラウスの定理or平行線
【第2問】
(1)単純な問題ですが、すぐに「x+yi」とおいて計算してしまう癖のある受験生には難しく見えたかもしれません。
(2)共役複素数についての性質を理解した上で、それを適応して読み取ろうとする意志の有無で大きく差がつく問題です。
(3)構造的には難しい問題ではないので「解答を見ればわかる」受験生は多いと思うのですが、不慣れなテーマで手がつけられなかったという受験生が多いと思われます。
【第3問】
(1)状況を正しく把握し、方針をしっかり立てて取り組まないと解答できない問題です。差がついたと思われます。
(2)(1)の利用を疑うことは必須ですが、「どのように利用すればいいか」を見極められたか否かで差がついたものと思われます。
【第4問】
(1)確実に得点したい計算問題です。
(2)前半:状況は複雑に見えますが、必要な部分だけを抽出した図を描いて考えれば、実際に問われていることが単純であると気づけるでしょう。大きく差がついたものと思われます。
後半:式の状況を見極めずに無駄に微分計算に突っ走るのは禁物です。(3)のための誘導であることに気づければよいのですが…
(3)立体の形を気にしすぎると無駄に時間を取られてしまいます。(2)から「平面z=t上での必要な情報が全て揃っている」ことが把握できれば、あとは定積分の計算をするだけです。(1)が利用できることに気づけると多少計算は軽減されます。
(4)(3)が解けた受験生にとっては特に問題はないでしょう。
【第5問】
(1)落ち着いて解けば何ということのない問題ですが、見た目に圧倒されて難しく考えすぎた受験生も多いのではないでしょうか。(2)以降に続くので「論証が滅茶苦茶でも」k=5を導くことができたか否かで大きく明暗が分かれます。
(2)簡単な実験で済むサービス問題のはずですが、設定や要求の意味が把握できず苦戦した受験生や「解いていない」という勿体ないことをした受験生も多いのでは?
(3)(2)の式とよく見比べて「何をすべきか」の分析をすることが重要です。闇雲に計算し泥沼計算に突入すると大変です。
(4)(1)の意味を理解し、(3)の式を上手く用いないと突破口が見出せません。また10-5や10-4という数との大小関係を「作り上げていく」感覚も求められているため、そういったテーマに不慣れな受験生には手の出ない問題だったかと思われます。
因みに誘導を無視して問題を解釈すれば
「√を近似する有理数x/yのうち小数第4位までは一致するが第5位は一致しないものを見つけよ」
と言っていますので、√5=2.236067…という「知識」より x=2236, y=1000 なども結論としては正しくなります。誘導を無視しているので得点は期待できませんが…。
レベル(LV)について
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LV1
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因数分解や微分の計算など,単純な計算問題レベル
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LV2
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教科書やどの問題集にも掲載されているような典型問題のレベル
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LV3
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阪大,神大などで差がつくレベル
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Lv4
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東大受験生,京大や国公立大医学部受験生の上位層で差がつくレベル
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Lv5
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入試では差がつかない難問
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.5について
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そのレベルの割にはやや難しめ(例:「LV3.5」はLV3ではあるが,
その割にはやや難しい)
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