目的別手段の分類整理
「目的」一覧
順次更新中(最終更新日:2018年10月1日)
大小に関するもの
求値・式の決定・図の決定
変形・言い換え・変換
条件・状態の決定
■状態の証明
証明
■論理に関するもの
■数量に関するもの
一定であることの証明 |
余りが等しいこと,余りが1であること,解であること,無理数であること,割り切れること,倍数であること,2πの整数倍であること,
■式に関するもの
等式の証明 |
■図形に関するもの
4点が同一直線上にあることの証明 |
角が等しいこと,垂直であること,同一の円周上にあること,鋭角三角形であること,直線が共有点をもたないこと,正三角形であること,
■その他
集合が一致することの証明
難しさの原因を取り除く
その目的に対する手段
大小に関するもの
最大値・最小値を求める
- 1変数化(by文字消去、文字固定、置換)して増減を調べ(by変数を1ヶ所にまとめる、グラフ、微分係数の符号、階差の符号)、変数に何を代入したときに最大・最小となるのかを見つけ出す。
- 不等式を示し、等号が成り立つ可能性を述べる
- 「=k」となるときの変数の値が存在するための条件を求めることで、kが値域に属する条件を求める
値域(とり得る値の範囲)を求める
- 1変数化(by文字消去、文字固定、置換)して増減を調べる(byグラフ、微分係数の符号、階差の符号)
- 「=k」となるときの変数の値が存在するための条件を求めることで、kが値域に属する条件を求める
不等式を証明する
- 比較の対象(主体・客体)を単純化する(by差と0の比較、商と1の比較、2乗どうしを比べる、定数を分離して比べるなど)
- 1文字だけを変数と見て、関数の増減に帰着する
- 大小を視覚的に捉える(傾き、面積、y座標など)
- 既知の不等式を利用する(公式、数学的帰納法、自分で大小設定、問題文中など)
- 背理法
大小を比べる
- 出来るだけ形をそろえて、異なる部分のみを比較する
- 「差と0の比較」「商と1の比較」「未知定数を分離して比較」などに帰着する
- 数直線上に描く
- 1文字だけを変数と見て関数のグラフの上下を読み取る
求値・計算問題
値を求める
個数を求める
まずは…
■数える対象を正確につかむ(not「どう数えるか」but「何を数えるか」)
■必要に応じて数える対象をすり替える(対応関係に注意)
次に…
・「特徴的な部分」「少ない部分」から注目していく
・「漏れなく・重複なく」→ 観点を1つ決めて「〇〇か否か」で分類していく
・「多いなあ」(個数,場合が)→ 反対側と比較し、楽な方を扱う
・「条件が複数ある」(かつ,または,否定)→ 集合の図(ベン図)で考える
特殊テーマ
確率を求める
■数える対象を決め、全部でいくつ?そのうちいくつ?を数える
・1つひとつが等確率で起こる(同様に確からしい)ものを数える
・分子は分母で数えたものの中で数える
■確率同士の四則演算
とくに、「条件付き確率」は確率の割り算
和の計算
■公式を利用する
・等差数列の和 → 1/2×(項数)×{(初項)+(末項)}
・等比数列の和 → (初項)×{1-(公比)(項数)}/{1-(公比)}
(ただし,(公比)≠1のときに限る)
・Σk2, Σk3
・Σ(1次式)×(指数式) → S - (公比)×S
・Σ(nCkの式) → 二項定理の利用
■
Σ(階差の形)をつくる
■推定&証明
極限の計算
- まず数的な状況確認(「めっちゃ大きい分のめっちゃ大きい」etc)
- 不定形でないならそのまま処理
- 不定形なら取り除く
- 式変形
- 公式(sinθ≒θ,1+h≒,f(x)-f(a)≒(x-a)f'(a),区分求積,etc)
- 置換
- はさみうち
- 特殊テーマ(漸化式で表された数列の極限、)
和の極限・無限級数
- まず、「区分求積」や「無限等比級数」を疑う
- そうでないなら、一旦和(部分和)を計算、後で極限を計算
- それでもダメなら、和の大体の大きさを把握し、不等式で評価する
積分の計算
- 原始関数を見つける
- 微分公式の形に変形する
- 微分しながらつくる
- 合成関数の微分の逆を疑う
- 部分積分法(logの積分で困ったとき,多項式の次数を上げ下げしたいとき,…)
- 置換積分法・積分における変数関数(dx=…,積分区間)
面積を求める
- 相似比を利用する
- 基本的な図形なら固有の面積公式を用いる
■三角形の面積
- 底辺と高さ → 1/2×(底辺)×(高さ)
- 2辺と夾角 → 1/2×(辺の長さ)×(辺の長さ)×sin(なす角)
- 2ベクトルの絶対値と内積 → 1/2√{|…|2|…|2-(内積)2}
- 2つの平面ベクトルの成分(座標平面における3頂点の座標)→ 1/2|x1y2-x2y1|
- 3辺 → ヘロンの公式
■四角形の面積
- 正方形・長方形・平行四辺形 → $\frac12 (\text{底辺})\times (\text{高さ})$
- 一般の四角形 → $\frac12 (\text{対角線の長さの積})\times \sin (\text{対角線のなす角})$
■円・扇型の面積
- $\frac12 (\text{半径})\times (\text{円弧の長さ})$
- (半径)$^2\times$(円周率)$\times \displaystyle \frac{(\text{中心角})}{2\pi}$
- それ以外なら定積分で計算する
- まず立式
- 切り口の線分を積み重ねる方向を決める(積分方向)
- 切り口の線分が存在する範囲を調べる(積分区間)
- 切り口の線分の長さを求める(被積分関数)
体積を求める
- 基本的な立体なら固有の体積公式を用いる
- 立方体,直方体,◯◯柱 … (底面積)×(高さ)
- 四面体,◯◯錐 … 1/3×(底面積)×(高さ)
- それ以外なら定積分で計算する
- まず立式
- 断面を積み重ねる方向を決める(積分方向)
- 断面が存在する範囲を調べる(積分区間)
- 断面積を求める(被積分関数)
漸化式から一般項を求める(漸化式を解く)
- 知っているパターンに帰着させる
- 「an+1+f(n+1)=r{an+f(n)}」(等比数列)の形へ
- 「an+1=an+f(n)」(階差がわかる)の形へ
- 推定&証明
和を含む式から一般項を求める
nを1つずらしてできる2つの和の式を引いて和の式をなくす
整式で割り切れることを証明する
■1次式で割り切れることの証明
- 実際に割り算して余りが0であることを示す
- 余りをrとおき、r=0を示す
- f(x)がax+bで割り切れる ← f(ax+b=0の解)=0を示す
- [特に]f(x)がx-αで割り切れる ← f(α)=0を示す
■2次式で割り切れることの証明
- 実際に割り算して余りが0であることを示す
- 余りをax+b,a(x-α)などとおき、それが0であることを示す
- f(x)がax2+bx+cで割り切れる ← ax2+bx+c=a(x-α)(x-β)と変形し
- α≠β ← f(α)=0,f(β)=0を示す
- α=β ← ★f(α)=0,f'(α)=0を示す
★f(x)をx-αで割った商を求め、それがx-βで割り切れることを示す
■3次以上の式で割り切れることの証明
- 実際に割り算して余りが0であることを示す
- 余りを適切な形で式で表し、それが0であることを示す
- f(x)がg(x)で割り切れる ← g(x)=a(x-α)(x-β)…(x-γ)と変形し
α,β,…,γが相異なる ← f(α)=0,f(β)=0,…,f(γ)=0を示す
格子点の個数を数える
- 一旦列ごとに個数を求め、あとで集計する
(一旦x=kである格子点の個数をyの個数として求め、あとで、すべてのkに対してΣ計算を行う)
実数解の個数を求める
- 実数解の個数をグラフの共有点の個数に置き換えて考える
接線の本数を求める
- 接線の本数を接点の個数に置き換えて考える
- 必要に応じて、接点の個数を接点のx座標tの個数などに置き換えて考える
- 接線と接点が1対1に対応しているかどうか確認する(個数にズレが生じなないか)
虚数や複素数を求める(累乗,実部・・・)
三角比を求める
図形量を求める
- 長さ,円の半径,四角形の面積,正5角形の周長,比,面積比,四面体の体積
数列の一般項を求める(漸化式から,和を含む式から
数列の周期を求める
極限を求める(・・・,漸化式で表された数列の極限,
三角関数の方程式・不等式を解く
指数・対数の方程式を解く
桁数・最高位の数,小数第何位にはじめて0でない数が現れるか
式や図の決定
「角」の定式化
- 三角比
- ベクトルの内積
- 座標平面において、「傾き=tan」を利用してtanの加法定理
- 複素数平面において、3点の位置関係を商で表す
平面の法線ベクトルを立てる
平面に平行な2つのベクトルの成分が(x1,y1,z1), (x2,y2,z2)であるとき、
- 法線ベクトルの成分を(a,b,c)とし、(内積)=0の式を2本立ててa,b,cの比を求める
- (y1z2-z1y2, z1x2-x1z2, x1y2-y1x2)(外積の成分)
三角形の形状を求める
長さによる
角度による
二辺夾角による
複素数の差の商による
図形の決定(軌跡・領域)
- 点の動きを直接捉える。
- 点の集合 {点|点が満たす条件} として捉え、
- 点を文字で置き、(P、(x,y)、(r,θ)など)
- その文字が満たす条件を求める。
- 各図形の定義に当てはまってないか疑う。
- パラメータで動く場合(例えばパラメータaにより点(x,y)が動く場合)
→ 平面上に勝手にとった定点(X,Y)がその図形に属するための条件を、
「あるaをうまくとると動点(x,y)がその定点(X,Y)に位置する」
を言い換えて求める。
漸化式を立てる
- 「an+1=(anの式)」という形の漸化式を立てたいとき
- an+1とは何かを確認し、
- 何かしらの適切な分類の観点を1つ決めて、
- 各分類のそれぞれにおいて、その何かをanで表したら、
- 最後にまとめ上げる
整式の決定
図形の方程式を求める(直線,円,楕円,双曲線,放物線,極方程式)
直線の式を求める・作る
- 「通る1点」と「向き」を決め、立式する
- 座標平面上の直線の立式
- y=mx+n(楽だが,鉛直方向の直線は表せないし,y切片が分かってないと面倒)
- y=m(x-a)+b(「通る1点」と「傾き」が分かれば幅広く使えるが,鉛直方向の直線は表せない)
- ax+by+c=0(全ての直線を表せるが,cの図形的意味が捉えづらい)
- a(x-p)+b(y-q)=0(「通る1点」と「法線ベクトル」が分かれば使える上に,全ての直線を表せる.これが無敵!)
点の位置を求める(垂線の足,正方形の残りの頂点,平行四辺形の残りの頂点,交点,回転して得られる点,
ベクトルをで表す
図示(領域,点が動ける範囲,極方程式で表された図形
表現や式・図形の変換
因数分解
- 共通なものでくくる
- 2文字以上を含む → 1文字(次数が最小のもの)について整理する
- 2次式 → タスキがけ
- 公式を利用
同値変形
- 分母を払う(実数の範囲で考えた場合)
A/B=C A=BCかつB≠0
A/B>C (B>0かつA>BC)または(B<0かつA<BC)
- 2乗する(実数の範囲で考えた場合)
A=√B A2=BかつA≧0
A>√B A>0かつA2>BかつB≧0
A<√B A<0または(A≧0かつA2<B)
p進法で表す
証明
存在することの証明
- 実際に1つ見つける。
- 存在するための条件を確認し,その条件が満たされていることを示す。
存在しないことの証明
- 存在を仮定して矛盾を導く。
- 存在するための条件を確認し,その条件が満たされていないことを示す。
「pまたはq」の証明
- 「pでないならばqである」を示す。
- 条件p,qの全体集合(真理集合)P,Qとして,任意の要素が集合P∪Qに属することを示す。
- 「pでもqでもない」と仮定し,矛盾を導く。
「p⇔q」の証明
- pを同値変形し、qを導く
- 「p⇒q」と「q⇒p」を別々に示す
- 「pが成り立つならqが成り立つ」と「pが成り立たないならqは成り立たない」を別々に示す
一定であることの証明
- それを変数の式で表示して整理すると,変数の文字が消えることを確認する。
- 導関数が0であることを示す。
図形についての証明(角が等しいこと,垂直であること,同一の円周上にあること,鋭角三角形であること,直線が共有点をもたないこと,正三角
形であること,)
4点が同一円周上にあることの証明
- 円周角の定理の逆を示す。
- 四角形の1組の対角について、その大きさの和が180°であることを示す。
- 方べきの定理の逆を示す。
- 4点までの距離が等しいような点を見つける。
- 4点の座標or複素数or位置ベクトル満たす方程式を見つける。
数についての証明(余りが等しいこと,余りが1であること,解であること,無理数であること,割り切れること,倍数であること,2πの整数倍
であること,
状態の証明
少なくとも一方は〜であることの証明
「PならばQ」の証明
必要十分条件であることの証明
集合が一致することの証明
等式の証明
- 余りが1であることの証明
- f(α)=f(β)=0の証明
解が実数でないことの証明
特殊テーマ
漸化式an+1=f(an)で表された数列(読み取り方)の極限
- 一般項が求めて極限を計算する。
- 極限値αを予測し、|an-α| が0に収束することを示す。
- αは方程式x=f(x)である。
- |an+1-α|≦|an-α|(kは1より小さい正の数)を作る。
難しさの原因を取り除く
掛け算や指数の脅威を取り除きたい
→対数をとる
積分の中の絶対値記号を外す
- 絶対値の中身の正負を調べる(必要なら、絶対値の中身のグラフを描いて調べる)
- 積分区間を分割し、各積分ごとに絶対値記号を外す
考えなくてはならない場合が多い
- 「条件の否定」「補集合」「余事象」を考えてみる
受験対策ROOM