講義と予習・復習について
    〜問題解説の講義を活かすために〜
予習 | 講義 | 復習 | 週間計画 | ミス防止策

予習について
■予習の意義■
予習をせずに講義を受けるだけなら誰でもできます。
本当に「分かる」ためには、「解ける前の自分」と「解けた後の自分」の両方を知る必要があります。
また、問題を解くときに必要な共通の考え方が使いこなせるかどうかを自分で確かめることが重要です。

■何をするか■
各授業で扱う問題を解いてきしょう。
基礎力養成時と実戦力養成時では、効果的な取り組み方が違ってきます。
<基礎力養成時>
まず、問題文に現れる用語・記号・表現について徹底的に分析し(問題読解における着眼点)、
「設定の意味」および「設問の意味と意図」を深く読み取ることを心がけて、メモをとっていきましょう。
(メモも取らずにいきなり答案用紙を書き始めるような"低レベル"なことでは困ります…。)
次に、読み取れた「設問の意図」から目的を定め、その目的に応じた手段を、選択肢として思いつくだけ挙げてみましょう。
あとは時間の許す限り、色んな方法で、実材に計算したり答案を書いたりしておきましょう。
<実戦力養成時>
制限時間を設定し、自力で問題を解いてみましょう。
ただ無心で解くのではなく、問題を見てから解き終わるまでのプロセスを意識的に進めることが重要です。



講義の受け方
講義では、単に問題の解答を解説するだけでなく、問題の構造や分野を越えた考え方が説明されます。
したがって、問題が予習の段階で解けていたとしても、必ず講義ノートをとりましょう
一方、ノートだけ丁寧にとって講義内での理解が不十分であったり、話を聞くことだけに集中してノートがとれなかったりしてはいけません。
ノートをとることと話を聞くことの両立が重要です。意識的にトレーニングしましょう。

復習について
■落とし穴■
数学が苦手な受験生に特に多い落とし穴は、予習・復習の量が多く、消化しきれないために、まず予習を切り捨てて復習中心になり易いことです。
無論、復習は大事ですが、受験勉強をトータルで見た場合は、復習は多少時間が遅れてもできますが、予習は「講義が始まるまで」というタイムリミットがあります。
問題が解ける・解けないではなく、現状の学力をフルに生かして問題にアプローチする訓練が重要であり、この訓練ができる機会は意外と少なく、貴重なのです。
復習ばかりの勉強はこういった生きた訓練からの「逃げ」であることを十分に肝に銘じておきましょう。

■何をするか■
以下の4つを意識して行うとよいでしょう。
1.ポイント・考え方を整理する
2.自力で解答できるようにする
3.その問題を通じて着けるべき力を確認する  
4.成果と課題を確認する(次の予習につなげる)

■難関大対策としての発展的な復習■
「インプット」を意識した復習
習った問題の一つひとつについて、「1行日記」をつける。
・その問題で得たことは何か
・その問題が教材に掲載された意図は何なのか
を自分なりに考え、書き記しておく。
「アウトプット」を意識した復習
教材に掲載された通りの順番に扱うのではなく、「目的別手段の分類整理ノート」を作成する。
・この目的を達成するための手段には何があったか
という、「入試本番での思考回路」を意識して取り組んでいきます。
<作成手順の例>(参考資料
1. ノートの各ページに「1ページにつき1目的」の項目を作成する
2. 項目を一つ決め、今ままで学んだ問題からその項目に当てはまるものを一気に集め、用いた手法を箇条書きにしていく
3.「目的」を項目化しづらいものは、「保留ページ」に一旦書き留めておく
4.「保留ページ」の中にある程度まとまりのある共通なグループを見つけ、新たな「項目」を作成する
5. 困ったら本サイトの目的別手段の分類を参考に項目を作成してみる


週間計画計画について
予習・復習の分量は膨大であるため、何をいつするかという週間計画をある程度立てておき、早くそのリズムにのらなくてはいけません。
計画を立てるのが苦手という人もいるでしょうが、計画を立て、その達成状況を確認することにより、自分が一週間にどれくらいの量をこなすことができるのかが把握でき、その後の学習指針へとつなげることができます。
学習計画は受験勉強において最も重要な事柄なので、力を入れて取り組みましょう。

ミス防止策
授業の予習、模試などでしてしまったケアレスミスを「ミスノート」にまとめていきます。
この際、正解を書き添えず、ミスをしたままの状態を書き残すことがポイントです。
頻繁にこのミスノートを見て、何が誤りなのかを瞬時に判断できるようにしておきましょう。
これにより、自分のミスの傾向がつかめます。
ポカミスは認識すれば怖くないのです。